不動産用語集

用語の頭文字

あ行

アパート

英語の「アパートメント(apartment)」を略した言葉。
わが国では1階建てもしくは2階建ての共同住宅で、建築構造が木造または軽量鉄骨構造のものを一般的に指している。

しかし最近では2階建ての共同住宅であっても、重量鉄骨構造のものがあり、また外壁・内壁も軽量気泡コンクリートパネル等としているものもある。

このため、マンションとアパートの外観上・構造上の区別がつきにくくなってきている。

RC

「Reinforced Concrete」の頭文字を取ったもの。
「鉄筋コンクリート構造」という意味である。

鉄筋とコンクリートによって、柱・小梁・大梁・スラブ・壁を造り、すべての部分を一体化した構造のこと。
鉄筋コンクリートの部材は、引っ張る力にも、圧縮する力にも強いので、地震に対する安全性が高い構造となる。
また、すべての部材がコンクリートで一体化され、部材同士の接合部は剛であるので、建築学上の「ラーメン構造」となっている。

この鉄筋コンクリート構造のデメリットは、自重が大きいため、原則的には大空間建築や高層建築に向かないということである。

ウォークインクローゼット

ウォークイン、つまり歩いて入れるクローゼット、衣類の押入のこと。衣装ダンス、衣裳戸棚を指すワードローブは家具のニュアンスが強いのに対して、ウォークインクローゼットは造り付け家具、ないし部屋の意味に使われることが多い。

LDK

「リビング・ダイニング・キッチン」のこと。
リビングは「居室」、ダイニングは「食事室」、キッチンは「台所」であり、リビング・ダイニング・キッチンは「居室兼食事室兼台所」という意味である。

不動産広告を規制している「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、広告中に「LDK」と表示する場合には、「居室兼食事室兼台所」として使用できるだけの広さと機能を備えていることが必要であるとしている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第25号)。

この場合に、最低必要なLDKの広さの目安は、居室(寝室)数が1部屋のときには8畳、2部屋以上のときには10畳以上とされている。

おとり広告

実際には取引できない物件の広告のことで、客寄せのためにする。
架空の物件、売却済みの物件、売主に取引の意思がない物件などの広告はすべてこれに当たる。そのような広告を出すことは宅地建物取引業法に違反し、また、不動産公正取引協議会の不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)で禁止されている。

オール電化システム

住宅内の熱源、例えば冷暖房、給湯、調理などに必要な熱をすべて電気で賄うシステムをいう。

燃料の燃焼による有害物質や水蒸気が発生しないこと、火事の恐れが比較的小さいことなどが特徴とされる。

か行

解約

法律行為の一つで、意思表示により契約関係を消滅させることをいう。

意思表示の時点から将来に向けて契約消滅の効果が生じる。

例えば借地借家法では、定期建物賃貸借に関して、「やむを得ない事情により、建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは、建物の賃借人は、建物の賃貸借の解約の申入れをすることができる。この場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から一月を経過することによって終了する」と規定している。

これに対して、契約の解除は、過去に遡って契約関係を消滅させることであるとされ、例えばクーリングオフによる契約の消滅は、解約ではなく解除による効果である。もっとも、解約と解除が混同されることも多い。

解約に伴い、一般的に、契約当事者は原状回復義務務を負うことになる。

管理会社

不動産所有者の委託により、その所有する不動産の管理業務を行なう企業をいう。

管理業務の内容は、大きく分けて、設備の保守・点検、防火・警備など(作業の実施)、賃料や共益費の徴収、諸料金の支払いなど(経理事務)、テナントの募集、賃料の改定、修繕計画の立案など(経営的業務)がある。このように幅広い業務があり、そのための技術も多様であることから、その一部を受託することが多い。

なお、管理会社は、管理の対象となる不動産の性格に応じて、マンション管理業、ビル管理業、賃貸住宅管理業に大別できる。このうちマンション管理業については、法律に基づき登録する義務がある。また、賃貸住宅管理業については、国土交通省の告示による登録制度がある。

管理費

賃貸マンション・アパート、貸家において、借主が貸主に対して毎月支払う金銭であって、賃貸物件の管理のために必要とされる費用のこと。
「共益費」と呼ばれることもある。

共益費

賃貸集合住宅の入居者や事務所ビルのテナントが、建物の賃料とは別に負担する費用をいう。

建物全体の清掃や補修、警備等の費用、建物の共用部分に関する付加使用料など、入居者やテナントが分別して負担することが難しい費用が対象となる。専有面積当たりで算出し、月払いするのが一般的である。

なお、法律上の用語としても「共益費」が使われるが、これは同一の債務者に対する各債権者に共通の利益のために要した費用のことである。
例えば、ある債権者が債務者の財産を保存すればそれは他の債権者に利益にもなるので、そのための費用は共益費として、他の債務者に優先して弁済を受けることができるとされる。建物の賃借人が負担する共益費は、これとはまったく別のものであるから、注意を要する。

共有部分

分譲マンションのような区分所有建物について、区分所有者が全員で共有している建物の部分を「共用部分」という。

その反対に各区分所有者がそれぞれ単独で所有している部分は「専有部分」と呼ばれる。

具体的には、次の3つのものが「共用部分」である(区分所有法第2条)。

1.その性質上区分所有者が共同で使用する部分(廊下、階段、エレベーター、エントランス、バルコニー、外壁など)
2.専有部分に属さない建物の付属物(専有部分の外部にある電気・ガス・水道設備など)
3.本来は専有部分となることができるが、管理規約の定めにより共用部分とされたもの(管理人室・集会室など)

このような1.~3.の共用部分は、原則として区分所有者全員の共有である(区分所有法第11条)。

また共用部分は共有であるため、各区分所有者はそれぞれ共用部分に関する共有持分を持っていることになる。
この共有持分の割合は、原則として、専有部分の床面積(専有面積)の割合に等しい(区分所有法第14条)が、この割合は規約により変えることができる。

また区分所有者は、その共用部分の共有持分のみを自由に売却等することはできない(区分所有法第15条)。

グルニエ

アティック(attic、アテカともいう)と同意。

屋根裏部屋のこと。グルニエ・アティックとは、もともと古代建築の記念門の上部につくられた部屋であったが、転じて屋根裏部屋の意味になったといわれている。

軽量鉄骨構造

鉄骨構造の一つ。
軽量鉄骨構造とは、次のような特徴を持つ鉄骨構造である。

1.軽量鉄骨を柱・梁として使用する。
2.ブレース(brace:留め具)で柱・梁を対角線につなぐことにより、水平方向の外力に対抗できる構造をつくる。
3.木質系パネル・軽量気泡コンクリートパネル・窯業系パネルなどで壁・床を構成する。

従って、「軽量鉄骨構造」とは、在来工法の木造建築物における木造軸組を「軽量鉄骨とブレース」に置き換えたものであると考えることができる。

こうした「軽量鉄骨構造」は、一般住宅やアパートに使用されることが多い。

更新事務手数料

借家契約の期間更新の際に、借家人に対して請求される費用の一つで、契約更新のための事務費用であるとされている。しかしながら、契約更新事務を依頼しない場合にはその費用を支払う必要はない。

また、契約更新に当たって家賃改定などのための事務を不動産業者等に依頼した場合も、その費用は改定を必要とする方(通常は家主)が負担するのがより合理的であるという意見がある。

更新料

建物の賃貸借契約を更新する際に、借主から貸主に対して支払われる金銭をいう。

支払いを求めるためには、支払いについての合意が必要である。

なお、更新料をめぐっては、その支払い合意は無効であるとの訴訟が提起されているが、最高裁判決(平成23年7月15日、第二小法廷)は、

1.更新料は、一般に、賃料の補充ないし前払い、賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む複合的な性質を有するものと解するのが相当

2.更新料の支払いには、およそ経済的合理性がないなどということはできず、また、一定の地域において、期間満了の際に賃借人が賃貸人に対し更新料の支払いをする例が少なからず存することは公知であること、裁判上の和解手続き等においても、更新料条項は公序良俗に反するなどとしてこれを当然に無効とする取扱いがされてこなかったことに照らすと、賃借人と賃貸人との間に更新料条項に関する情報の質および量ならびに交渉力について、看過し得ないほどの格差が存するとみることはできない

3.賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は、更新料の額が賃料の額、賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」には当たらないと解するのが相当

として、一定の条件のもとでその適法性を認めた。

さ行

サブリース

賃借人が第三者にさらに賃貸することであるが、特に、住宅の管理を手がける事業者が賃貸住宅の所有者から住宅を一括して賃借し、それを入居者にさらに賃貸するという賃貸住宅経営の方法をいうことが多い。この場合、一括して賃借する事業者を、サブリース事業者という。

賃貸住宅の所有者は、賃借人の募集、家賃の設定や改定、住宅の管理などの業務に責任を負うことなく賃貸料を得ることができるが、サブリース事業者とのリスク分担や空室の取扱いなどについて明確にしておく必要がある。

シェアハウス

複数の居住者・家族が一定の生活空間を共用する住宅をいう。一般に、台所、浴室、居間などを共用し、居住者同士のコミュニケーションが生まれることとなる。賃貸住宅として供給されているが、居住スタイルの選択肢の拡大に応える住宅形態のひとつである。

敷金

建物の借主が、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保するため、貸主に交付する金銭をいう。
敷金は、契約が終了した場合に、未払賃料等があればこれを控除したうえで借主に対して退去後に返還される。

システムキッチン

調理のための設備・器具を一体化した台所をいう。調理台、流し台、コンロ、収納スペースなどの部材を組み合わせたうえで、天板をのせることによって全体が一つにまとめられている。これによってデザインの統合や空間の有効利用を図ることができるとされる。

なお、システムキッチンという言葉は、和製英語である。

重量鉄骨構造

鉄骨構造の一つ。
重量鉄骨構造とは、次のような特徴を持つ鉄骨構造である。

1.重量鉄骨(H形鋼など)を柱・梁として使用する。
2.柱・梁の接合部をボルトにより「剛接合」する。
(「剛接合」とは外力を受けても接合部が回転・変形しないという意味である)
3.木質系パネル・軽量気泡コンクリートパネル・窯業系パネルなどで壁・床を構成する。

このように「重量鉄骨構造」は、剛接合された骨組を持つ非常に頑強な構造となっている。
そのため、重量鉄骨構造は3階建ての一戸建て住宅や、3階建ての共同住宅で多用されている(ただし最近は2階建ての重量鉄骨構造も見られる)。

SOHO

Small-Office Home-Officeの頭文字で、小規模事務所や自宅で働く職場形態、もしくはその用途に対応した物件のこと。

近年では、都市郊外にコピー、FAXなどのOA機器を共用する賃貸型小規模SOHO施設も登場し、高齢者や主婦などがニュービジネスを展開するケースもある。

た行

短期賃貸借

賃貸借契約のうち、その期間が限定されているものをいう。

被保佐人もしくは被補助人(いずれも精神上の障害により事理弁識の能力が不十分(「被保佐人」は著しく不十分)であるとして家庭裁判所の審判を受けた者、「準禁治産者」を参照)であるため処分行為能力が制限されている者または権限の定めのない代理人等の処分権限を有しない者が賃貸借する場合には、賃貸借契約の目的物に応じてその期間が制限されている。例えば、山林以外の土地については5年、建物については3年である。

従来、この期間を超えない賃貸借については、抵当権の登記後に登記したものでも抵当権者に損害を与えない限りこれに対抗できるとされていたが、この規定を悪用する例があるため、その特例は廃止された(「占有屋」参照)。

仲介手数料

宅地建物取引業者を通して不動産を売ったり買ったり、あるいは貸したり借りたりする場合に、媒介契約にもとづき、宅地建物取引業者に成功報酬として支払うお金のこと。
媒介手数料(媒介報酬)ともいう。

賃貸借

ある目的物を有償で使用収益させること、あるいはそれを約する契約をいう(賃貸借契約)。

賃貸借契約の締結によって、貸主(賃貸人)は目的物を使用収益させること、目的物を修繕すること等の債務を、借主(賃借人)は賃料を支払うこと、目的物を返還する際に原状回復すること等の債務をそれぞれ負うことになる(従って双務契約である)。

民法では、あらゆる賃貸借契約について、

1.契約期間は最長でも20年を超えることができない、2.存続期間の定めがない場合にはいつでも解約の申し出ができる、3.賃貸人の承諾がない限り賃借人は賃借権の譲渡・転貸ができない、4.目的物が不動産の場合には賃借人は登記がない限り第三者に対抗できない(賃貸人には登記義務がないとされるから結果として賃借人は対抗力を持つことができないこととなる)

等と規定している。

しかしながら、不動産の賃貸借は通常は長期にわたり、また、居住の安定を確保するために賃借人を保護すべしという社会的な要請も強い。そこで、不動産の賃貸借については、民法の一般原則をそのまま適用せず、その特例として、

1.契約期間を延長し借地については最低30年とする、2.契約の更新を拒絶するには正当事由を必要とする、3.裁判所の許可による賃借権の譲渡を可能にする、4.登記がない場合にも一定の要件のもとで対抗力を認める

等の規定を適用することとされている(借地借家法。なお、契約期間等については、定期借地権など特別の契約について例外がある)。

定期借家契約

平成12年3月1日の改正法施行により、借家契約時に貸主が「期間の満了により契約が終了する」ことを借家人に対して、公正証書などの書面を交付して説明する場合には、賃貸期間が終了すると借家契約も終了し、借家人は退去しなければならないとする契約。
原則として契約の更新はできず、再契約には貸し主・借家人双方の合意が必要である。

定期建物賃貸借

契約の更新がないことを特約した建物の賃貸借をいう。

「定期借家」ともいう。

通常の建物賃貸借契約は、その更新拒絶や解約に際して正当事由が必要とされ、賃貸借関係が長期化しやすい。そこで、借家の供給を容易にするなどのため、平成12(2000)年3月から、賃貸借期間を定めその後期間の更新をしない旨の特約をすることが認められた。この契約による賃貸借が、定期建物賃貸借(定期借家)である。

定期建物賃貸借契約を締結するには、貸主はあらかじめその旨を書面で借主に説明しなければならず、契約は公正証書による等書面でしなければならない。また、契約期間の終了に当たっては、期間満了の1年前から6月前までの間に賃借人に対し契約が終了する旨の通知をしなければならないとされている(その後の通知については、通知後6月の経過で契約を終了できる)。

鉄筋コンクリート構造

鉄筋とコンクリートによって、柱・小梁・大梁・スラブ・壁を造り、すべての部分を一体化した構造のこと。

鉄筋コンクリートの部材は、引っ張る力にも、圧縮する力にも強いので、地震に対する安全性が高い構造となる。
また、すべての部材がコンクリートで一体化され、部材同士の接合部は剛であるので、建築学上の「ラーメン構造」となっている。

この鉄筋コンクリート構造のデメリットは、自重が大きいため、原則的には大空間建築や高層建築に向かないということである。

鉄骨構造

鉄骨造、S造とも。

柱と梁を「鉄骨」で作り、壁・床に「木質系パネル」「軽量気泡コンクリートパネル」「窯業系パネル」など使用した構造のこと。

主要な構造を形成する鉄骨の種類により「軽量鉄骨構造」と「重量鉄骨構造」に分けることができる。

DEN

一般的には書斎のこと。趣味を楽しむための部屋としても使用され、要するに動物の巣のようなプライバシーの高い室。

広さ・形の基準はなく、間取り図にDENと表示されることが多い。

DK

ダイニングは「食事室」、キッチンは「台所」であり、ダイニング・キッチンは「食事室兼台所」という意味である。

不動産広告を規制している「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、広告中に「DK」と表示する場合には、「食事室兼台所」として使用できるだけの広さと機能を備えていることが必要であるとしている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第25号)。

この場合に、最低必要なDKの広さの目安は、居室(寝室)数が1部屋のときには4.5畳、2部屋以上のときには6畳以上とされている。」

な行

納戸

もともとは屋内に設けた衣類などを収納する部屋という意味であるが、不動産広告では採光のための窓がない(または窓が小さい)部屋のことを「納戸」と表示する。

建築基準法によれば、住宅の居室には、採光のための窓などを居室の床面積の7分の1以上の大きさで設けなければならない(建築基準法28条1項)。

従って、住宅の構造上、採光のための窓を設けにくい部屋は、建築基準法上の「居室」となることができない。そこで、住宅の販売広告等ではこうした部屋を「納戸」と表示することにしているのである。

また最近は「サービスルーム」、さらにはその頭文字を取って「S」と表示されることも多い。

なお、不動産広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、建築基準法の採光等の規定をクリアしていないために「居室」となることができない部屋は「納戸」等と表示することと定めている(不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)第15条第26号)。

二世帯住宅

親世帯と子世帯が一緒に住まう住宅で、その状況を考慮された造りのものをいう。

少子化に伴う親子関係の密着度の増加、限られた土地の有効活用等が一緒に住まう理由の一つとして挙げられる。形状的にはいくつかのパターンがあり、それぞれのライフスタイルに合うものとする。いずれも税金や公的融資上の優遇措置がある。

延床面積

建築物の各階の「床面積」の合計のこと。

なお、容積率を算出する際には、次の部分の床面積は延べ面積から「除外」できる扱いとなっているので、注意する必要がある。

1.自動車車庫・自転車置場に供する部分の床面積(床面積の合計の5分の1まで)
2.建築物の地階(その天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものに限る)の住宅の用途に供する部分の床面積(住宅の用途に供する床面積の合計の3分の1まで)
3.共同住宅については、共同住宅の共用廊下・共用階段・エントランスの部分の床面積(限度なし)

は行

バルコニー

建物の壁面から突き出した床の部分。ベランダともいう。

バルコニー・ベランダは、マンションの場合、共用部分とみなされるので、各住戸の専有面積に算入されない。

またマンションの各住戸の所有者は、バルコニー・ベランダに物を置いて火災時の避難に支障をきたしてはならないとされている。

光ファイバー

ガラスやプラスチックの細い繊維を芯として光を通す通信ケーブルのこと。通信データを光の信号でやり取りするため、高速・大容量の情報通信が可能になる利点がある。

ADSLの通信速度が2Mbps~数十Mbps(bpsは1秒間に1ビットのデータを送信できるという単位)であるのに対して、光ファイバーでは計算上は100Mbpsの通信速度が出るとされている(ただし、現時点では設備上の問題から100Mbpsは実現しないことが多い)。このため光ファイバーは、映画などの動画を配信できる次世代の情報通信技術として注目されている。

なお、光ファイバーを各家庭へ引き込むことを「FTTH」(Fiber To The Home)というが、ここから転じて、家庭用の光ファイバー通信サービスのことを「FTTH」と呼ぶ場合がある。

PC造

プレキャストコンクリートを使用した建築構造のこと。

鉄骨の骨組にプレキャストコンクリートをはめ込むことによって造られる建築構造である。

この建築構造は工事期間とコストが少なくて済むため、賃貸マンションなどに多用されている。

フローリング

木板や木質材料による床板のことを一般に「フローリング」という。

フローリングには、単層フローリング(無垢材(一枚の厚い天然木単板)を多数敷き詰めたもの)と、複合フローリング(単板を重ねて表面に天然木単板を接着した板材を多数敷き詰めたもの)の2種類がある。

近年では、コストが安く、変形・伸縮が少ない複合フローリングが主流となっている。

フローリングには下階に床衝撃音が響くという短所がある。これを克服するには、フローリングとクッション材を複合した商品(複層フローリング)を使用することが有効である。

ベランダ

建物の壁面から突き出した床の部分。バルコニーともいう。

バルコニー・ベランダは、マンションの場合、共用部分とみなされるので、各住戸の専有面積に算入されない。またマンションの各住戸の所有者は、バルコニー・ベランダに物を置いて火災時の避難に支障をきたしてはならないとされている。

保証人

債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う者をいう。

債権の回収を確実にするための方法は、財産への請求権を確保する方法(物的担保)と、債務者以外の人への請求権を確保する方法(人的担保)があり、保証人は人的担保の仕組みである。

保証人の責任は、保証人が債権者と書面で保証契約を結ぶことによって効力が生じる。保証する債務は、特約のない限り、主たる債務(債務者が元々負っていた債務)のほか、利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含するとされている。例えば、借家人の保証人は、借家人が滞納した家賃だけでなく、明渡しに際しての原状回復などについても責任を負うことになる。

なお、保証人は、法的に能力者であって、かつ、弁済の資力がなければならない。

ポータルサイト

インターネットの入り口となるWebサイトをいう。

そのサイトでは、通常、各種情報源へのリンクが設定されているほか、検索エンジン、各種の情報提供、Webメールなどの付帯的なサービスが提供されることが多い。インターネットは各サイトが網の目のように連結されているため、必要なサイトに直接アクセスすることは困難で、一般的には、アクセスのためにポータルサイトを経由することとなる。

ポータルサイトは、利用者数が増えるほど、広告や電子商取引サービスなどによる収入が期待できるため、付帯的なサービスの向上を競っている。一方、Webを活用した顧客獲得などのためには、そのWebサイトへのアクセスを容易することが有効であるから、ポータルサイトでの露出度を高めるような工夫が必要である。不動産の販売や不動産サービスの広告にもWebサイトが活用されているが、そのサイトへのアクセスの大部分はポータルサイトを経由したものと考えてよい。

ポータルサイトとして有名なものは「Google」や「Yahoo!」であるが、これらはポータルサイトの持つ可能性を切り開き、Webを活用したビジネスを先導してきた検索エンジン系のサイトである。

ま行

民泊

旅行者等が一般の住宅に宿泊すること。

この場合に、有償で反復継続して宿泊を提供すれば、宿泊営業に該当し、旅館業法の許可を得なければならない(「簡易宿所営業」「下宿営業」)。そして許可を得るには、一定の設備の設置等が必要となる。

一方、賃借人が部屋等を自ら管理し、「生活の本拠」とする場合(期間は1ヵ月以上とされる)は、部屋等の賃貸は貸室業であって、旅館業法の宿泊営業には該当しない。

最近、民泊を仲介する情報サービスの出現や安価なホテルの不足などを背景に、民泊を広く活用するべく、国家戦略特区において条例で規制を緩和する例が見られる。他方、良好な住宅街での営業や、マンションなどの部屋を民泊に利用することは、悪用の可能性、治安上の不安、居住マナーの悪化などの恐れがあるとして、緩和を危惧する意見も強い。民泊のルールをどのように定めるかは、今後の課題となっている。

なお、農山漁村で体験民宿を営む場合は、旅館業法の規制が緩和されている。

メゾネット

マンションにおいて、上下2階にわたる住戸のことを「メゾネット」という。

上下に広い空間を確保し、一戸建てのような内部空間を作ることができる。

MB

電気・ガス・水道のメーター(計器)をまとめて収納したもの。

住戸の外部(玄関脇など)に設置されているのが一般的である。なお、上下水道管用のスペース(パイプスペース)の中にこのメーターボックスを納めているときは、「MBPS」と表示されることがある。

木造

建物の主要な部分を木材とした建築構造のこと。

木造の工法は、大きく分けて「在来工法」「伝統工法」「枠組壁工法」に分類されている。

ら行

ランドマーク

土地の目印となる事物・景観をいう。

自然物・建造物を問わないが、目立つこと、特徴があること、永続的であることなどが要件とされ、ときには、地域の象徴(シンボル)となることもある。

例えば、道案内の際に目印とされる、歴史的建造物、大木、神社・仏閣・教会、ユニークな建物、水路・池、広場・橋・坂などは、すべてランドマークとしての機能を果たしているといってよい

リーフバルコニー

マンションにおいて、下の階の住戸の屋上部分を、上の階の居住者のためのバルコニーとしているものを「ルーフバルコニー」という。

通常のバルコニーと比べて広い空間を確保することができる。

礼金

建物の賃貸借契約を締結する際に、借主から貸主に対して、謝礼として支払われる金銭をいう。
契約が終了しても通常、借主に返還されない。

連帯保証人

保証人(債務者が債務を履行しない場合に、その債務を債務者に代わって履行する義務を負う人)のうち、債務者とまったく同じ義務を負う保証人をいう。

通常の保証人には、催告の抗弁権(債務の履行を請求されたときに、まず主たる債務者に催告をなすべき旨を請求する権利)および検索の抗弁権(債務者の財産について執行するまで自己の保証債務の履行を拒むことができる権利)が認められるが、連帯保証人にはこれらの権利がない。つまり、債権者はいきなり連帯保証人の財産対して執行することができる。一般的に、銀行融資や消費者金融からの融資の際に求められる保証人は連帯保証人である。

ロフト


1.屋根裏の空間を利用して造られた部屋
2.床から天井までの高さが大きい部屋において、天井近くに設置された物置等に利用できる空間
3.1つの住戸内において、2つの部屋が上下に連続した形で造られているとき、上のほうの部屋

わが国では、主にマンション・アパートで2.の意味で使われることが多い。