苗字の日です。

2021年09月20日

 1870年(明治3年)9月19日、戸籍整理のため「平民苗字許可令」という太政官布告により、平民も苗字をなのることが許されました。

それまでは、苗字をなのるのは貴族と武士の特権でした。

 

 しかし、許可令がでても読み書きが不得手の人が多く、当時国民は明治政府を信用していませんでした。

苗字をつけたらそれだけ税金が課せられるのではないかと警戒し、広まりませんでした。

 

 1875年(明治8年)2月13日、「平民も必ず性を称し、不詳のものは新たにつけるように」と苗字をなのることを義務付ける「平民苗字必称義務令」という太政官布告がだされました。

2月13日は「苗字制定記念日」となっています。

 

 日本で一番多い苗字は、1位 佐藤、2位 鈴木、3位 高橋、4位 田中、5位 伊藤、6位 渡辺、7位 山本、8位 中村、9位 小林、10位 加藤と続きます。

 

 ここで、苗字と名字があることに気づかれる方もいらっしゃると思います。

苗字と名字の使い方に、さほどのちがいはありません。

どちらも「姓」や「氏」という意味であり、名字のほうがポピュラーですが、どちらを使ってもいいとなっています。

 

 「名字」は平安時代から使われていて、地域や区画など所有地に由来することばです。

一方「苗字」は江戸時代からで、血統や血族に由来することばです。

発祥した由来がちがいますが、どちらが正しいということもありませんので、皆さんが使いやすいほうを利用して下さい。