中野の名勝スポット。

2020年09月10日

 今日は、中野区の動物に関する名勝をご案内いたします。

 

 1.中野の犬屋敷

 犬屋敷は、徳川5代将軍綱吉が設けた幕府による犬の保護施設です。

「お囲い御用屋敷」とも言いました。

中野4丁目あたりの旧町名「囲町」は、これに由来しています。

 

 綱吉は、生類憐みの令によって殺生を制限し、特に犬は厳重に保護しました。

江戸郊外の中野に大規模な犬屋敷を作り、役人や医者をおいて飼育にあたらせました。

元禄8年(1695年)末に収容を開始し、綱吉の死去により宝永6年(1709年)に廃止されるまで、15年間存続しました。

 

 敷地は、現在の区役所を中心に約30万坪。さまざまな建物があり、10万頭もの犬が集まったそうです。

この犬屋敷があったことを示す犬の像が、中野区役所前に設置されています。

中野駅からすぐですよ!

 

 2.象小屋あと

 江戸名所図会に「中野に象厩を立ててそれを飼おせられし」とある象小屋は、中野坂上から7分ほどの朝日が丘公園あたりにあったようです。

 

 当時、象は大変に珍しい動物で人々の好奇心をそそり書物や象にちなんだ調度品などが盛んに作られていました。

 

 中野の象は、享保13年(1728年)中国人貿易商鄭大威が安南(今のベトナム)から連れてきたものです。

京都で、中御門天皇と霊元法王の謁見をうけ、江戸で将軍吉宗が上覧した後、しばらく浜御殿に飼われていました。

 

 後にこの象を下げ渡された中野村の源助は、今の朝日が丘公園のある中野区本町付近で飼っていたようです。

 

 涼しくなったら見に行ってください。

特に、江戸時代に珍しいとされていた象が飼育されていた象小屋が中野にあったことは、びっくりですね(@_@)