お歳暮の歴史。

2021年12月06日

 日本でお歳暮が始まったのは、室町時代からと言われています。

江戸時代には一般的な風習として広まっていき、昭和30年頃には現在のようなお歳暮の形になったようです。

 

 「歳暮」は「年の暮れ」を表すことばで俳句では12月の季語になっています。

年の暮れから正月にかけて行われていた「御霊祭り(みたままつり)」といわれる家々の先祖の霊を祭る行事のさいに使われるお供え物がお歳暮の始まりといわれています。

そこで、用意したお供え物を両親や親族、ご近所の方に配るようになり、しだいに「せいぼ」と呼ばれるようになったと言われています。

 

 お中元やお歳暮は、中国に古くから存在する慣習・道教の行事から由来されているといわれています。

中国の道教では、旧暦の1月15日を「上元」、旧暦の7月15日を「中元」、旧暦の10月15日を「下弦」としていて、三元は天の神さまの誕生日とされています。

それぞれの月に神さまの誕生日のお祝いとして、お供え物をする習慣がありました。

 

 このような中国の行事が、日本にもともとあったお盆の風習「盆礼」とむすびつき「お中元」が生まれました。

同じように、新年に神さまや先祖の御霊に捧げるお供え物を年の暮れに本家や家元、近所の人に持っていく行事が中国の行事と結びつき「お歳暮」となったと言われています。

 

 お中元、お歳暮の歴史は古くから現代に至るまでずっと続いています。

この土台には「真心」をおくるというあたたかな気持ちもあると思いますね。